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HN:
星影雪花
年齢:
33
性別:
女性
誕生日:
1990/08/07
職業:
女子高生
趣味:
絵描くこと・歌聴くこと。
自己紹介:
身の回りで起きたことを、適当に毒舌に書いていきますわよ。(*´∇`*)
不定期更新なの。只今高校生活enjoy中。
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(no subject)
月野さんは僕のクラスの女の子だ。
いつも、いつ見ても笑ってる。
だからといって騒がしい子じゃないし、大人しい子でもない。
品のあるお嬢様って感じだ。

顔も可愛いし、性格もいいから当然モテている。
なのに彼氏はいないらしい。
何でだろう、といつも思う。

だけどそれは、僕にとって好都合だ。
何故なら僕も月野さんが好きで、付き合いたいと思っているから。


だから今此処にいる。


「話…って?」

月野さんが首を傾げる。
放課後の誰もいない教室。
僕と月野さん以外誰もいない。

「あ…,あの」

「何?」

この雰囲気からして、普通だったら分かるだろうと思った。
でも月野さんは本当に分からないという顔をしている。


「…僕…、月野さんのことが…好きなんです。」

「…えっ?」

遂に言ってしまったなと思う。
精一杯の勇気を振り絞った自分を褒めてやりたい。
そして月野さんはやっぱり困っていた。
しばらく躊躇ったような表情をしていたけれど、顔を上げて言う。

「どうしてそんなこと言うの?」

「…ぇっ?」

「なんでそんなこと言えるの?」

少し驚いた。

「…なんで…って」

なんでも何もない。
ただ純粋に月野さんが好きなだけで、結構話はしていたから少しは可能性はあると思ったから言った。
本当にそれだけなのに。

「そういうの止めてくれる?」

月野さんは笑顔だ。

「そんな言葉、信じられないの。もうごめんだわ。そうやって私を騙すの?」

月野さんは笑顔だ。
だけど瞳は怖がっていた。

「……ごめん」

僕はかける言葉がなくて、こんな言葉しか思いつかなかった。
月野さんは泣きそうな笑顔を浮かべたままで。
なんとも言えない気持ちになった。
何故か罪悪感のようなものが気持ちに残って。

「それじゃ」

月野さんはその言葉だけ残して行った。
だから僕も

「それじゃ」

と言った。





あれから何日も経った。
それなのに月野さんは何事もなかったように振る舞っている。
僕とは話もしていない。


だけど僕の目は,今日も月野さんを追っている。


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